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故平山郁夫画伯
■「私は果てなく砂漠が続くシルクロードをはじめ、世界各地を描き続ける過程で、自然に順応しながら、水や美しい空気を享受できることに感謝し、生きてきた。これが四季折々の風光明媚(ふうこうめいび)を愛する日本人の美学である」―。2009年、逝去された文化勲章受章作家・平山郁夫画伯。近代絵画の巨匠は少年時代に被爆を経験し、その後遺症で病を患った過去から、平和への祈りを画業に託し続けたことで知られます。一度は生死の境をさまよい、死を覚悟した画伯。しかし、画家としての魂を呼び起こし、創作人生の支えとなったのが、当時助手をしていた東京美術学校(現東京藝術大学)の写生旅行で赴いた青森県の奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)でした。その後、数々の歴史的傑作を生み出し、画力と精神が熟した36年後。「人生の崖っぷちにあった」原点に立ち返り、生きる喜び、生命あることへの感謝の念を込めて描かれたのが、夏の涼味あふれる空間へと誘う『流水間断無』(奥入瀬渓流)です。
下絵の描線の周囲に何層も色を塗り重ね、線の切れ味と立体感を実現した原画のような出来栄え
■宝石のような緑 の樹々が静謐(せいひつ)な雰囲気を醸(かも)すなか、大地を削って流れ、激しく白いしぶきを上げる川。その流れは岩間に一瞬たりとも留まらず、同じ形をつくっては崩れ、崩れ てはつくりを繰り返します。上流から下流へと途切れず、流れゆく水は二度と戻ることはありません。しかし、そのはかなさは人生のように瞬間瞬間に輝ける生 と美があり、だからこそ、命は美しく尊いのだということを教えてくれます。「白は生命、即ち生きる色を表している。水は生命のつながりのようにとめどなく流れているのだ」―。本作が描かれたのは画伯63歳の時。「すべてをあきらめていた遠い昔、自分が感じた 何かを 描き上げようとした」と作品に賭けた思いを語っています。そして、このほとばしる川の流れにはその「何か」があるのです。涼しげな光景の奥に聞こえる画伯の声に耳を傾けてみてください。きっと貴方様へこれから続く人 生において進むべき道を示してくださることでしょう。
■本作は理想を完璧なものとするべく、画伯が画風を変え、従来とは異なる技法を凝らしたこ とで知られます。これは焼失した法隆寺金堂壁画(こんどうへきが)の模写に参加した時に培われたものです。臨場感あふれる川の流れは画面からあふれ出すほどの勢い。緑の濃淡 を巧みに使い分けた原生林は一本一本の樹が驚くほど立体的に描かれており、深い緑に苔むした岩は天然石のように美麗な輝きを放ちます。この表現は下絵の描線の周囲に何層も色を塗り重ねることにより、彫刻のような線の切れ味を生み、物理的な量感で奥行を作り出すという高度な技術の結晶。天才画家が若き日に会 得した伝統技の賜物なのです。
平山郁夫シルクロード美術館(山梨県)
■生命力にあふれたこの光景を目にした翌年、画伯は出世作「仏教伝来(ぶっきょうでんらい)」を発表します。つまり、再起のきっかけとなった奥入瀬がなかったら、その名を世界的なものとしたシルクロード作品も、フランスの芸術文化勲章やユネスコ金メダル表彰も存在しなかったかもしれないのです。そして、この運命的な名画は画伯の没後5年、初めて復刻されました。同年は平山郁夫美術館10周年にもあたり、奥様である平山美知子館長は発表の思いを「平和を祈り続けた夫の原点を今という時代にこそ、世に問いたかった」と語ります。
平山郁夫シルクロード美術館" width="760" height="435">原画所蔵 平山郁夫シルクロード美術館
岩絵の具で手彩し、原画の風合いを再現
■大塚巧藝新社の最新技術によって、生前に画伯自ら再構成した構図に基づいて制作。仕上げには一作一作丹念に熟練絵師が岩絵具を手彩で施し、原画の持つ風合いが瑞々しく再現されています。見入っていると、「水は命の源。だから、人生は美しく輝いている」という巨匠の声が聞こえてくるようです。正当な手続きのもとに制作された証として、著作権者の承認印と限定番号入り奥付を額裏面に貼付。別売りにてお好きな場所でご鑑賞いただける『額置スタンド』をご用意。末長くお飾りいただき、画と向かい合いながら問いかけることで、世界の平山と心の会話をお楽しみください。
青森の名勝「奥入瀬渓流」を描いた本作は、平山郁夫が描いた日本の風景の中でも屈指の名作である。画家は若い頃から、幾度となくこの地をスケッチに訪れ、なかでも1959(昭和34)年、さまざまな苦悩を抱えながら、学生の引率で赴いた八甲田山と奥入瀬川への写生旅行は、その画業のうえで大きな転機となるものであった。そのときの印象を画家は「苦しみ抜いて、ようやく歩き通した末に見た景色は五月のさわやかな風に包まれて、私に生きる喜びを心から教えてくれた」と回想している。それから35年もの年月を経た1994年、平山は再びこの地を訪れ、奥入瀬渓流に取り組んだ。禅語に着想を得た標題をもつ本作について平山は、自身の画集の中で次のように語る。「流れていった水は二度と戻ってこない。今、目の前にある水は流れることをやめず、連続した動きでありながら、それは瞬間、瞬間の出来事として積み重ねられている。(…中略…)人生は、はかない。しかしそのはかなさの中でも瞬時、瞬時の生があり、美がある。だからこそ生命は美しいのだと思う。瞬時の美を永遠に刻む奥入瀬の残像はいまだ私の心に鮮やかに残っている」と。公益財団法人シルクロード美術館 平山東子
文化勲章受章作家 元日本美術院理事長 平山郁夫画伯 略歴
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■紙素材・技法:特製版画用紙に特殊美術印刷・シルクスクリーン・岩絵具で手彩
■額素材:天然木に金泥仕上げ
■寸法(約):【画寸】縦41×横87.5cm
【額寸】縦62×横108.5×厚さ5.5cm、重さ6.5kg
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平山郁夫『流水間断無』(奥入瀬渓流)
「人生とは?」と問いかければ、画の向こうから世界の平山の声が―。
生きることの喜び、いま生あることへの感謝の念を、
奥入瀬渓流の水の白い流れに込めた大作家の原点である感動作!
涼味あふれる緑の樹々としぶきを上げる川
故平山郁夫画伯
■「私は果てなく砂漠が続くシルクロードをはじめ、世界各地を描き続ける過程で、自然に順応しながら、水や美しい空気を享受できることに感謝し、生きてきた。これが四季折々の風光明媚(ふうこうめいび)を愛する日本人の美学である」―。
2009年、逝去された文化勲章受章作家・平山郁夫画伯。近代絵画の巨匠は少年時代に被爆を経験し、その後遺症で病を患った過去から、平和への祈りを画業に託し続けたことで知られます。一度は生死の境をさまよい、死を覚悟した画伯。
しかし、画家としての魂を呼び起こし、創作人生の支えとなったのが、当時助手をしていた東京美術学校(現東京藝術大学)の写生旅行で赴いた青森県の奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)でした。その後、数々の歴史的傑作を生み出し、画力と精神が熟した36年後。「人生の崖っぷちにあった」原点に立ち返り、生きる喜び、生命あることへの感謝の念を込めて描かれたのが、夏の涼味あふれる空間へと誘う『流水間断無』(奥入瀬渓流)です。
下絵の描線の周囲に何層も色を塗り重ね、線の
切れ味と立体感を実現した原画のような出来栄え
■宝石のような緑 の樹々が静謐(せいひつ)な雰囲気を醸(かも)すなか、大地を削って流れ、激しく白いしぶきを上げる川。その流れは岩間に一瞬たりとも留まらず、同じ形をつくっては崩れ、崩れ てはつくりを繰り返します。上流から下流へと途切れず、流れゆく水は二度と戻ることはありません。しかし、そのはかなさは人生のように瞬間瞬間に輝ける生 と美があり、だからこそ、命は美しく尊いのだということを教えてくれます。
「白は生命、即ち生きる色を表している。水は生命のつながりのようにとめどなく流れているのだ」―。
本作が描かれたのは画伯63歳の時。「すべてをあきらめていた遠い昔、自分が感じた 何かを 描き上げようとした」と作品に賭けた思いを語っています。そして、このほとばしる川の流れにはその「何か」があるのです。涼しげな光景の奥に聞こえる画伯の声に耳を傾けてみてください。きっと貴方様へこれから続く人 生において進むべき道を示してくださることでしょう。
法隆寺金堂壁画の模写で培われた技法を駆使
■本作は理想を完璧なものとするべく、画伯が画風を変え、従来とは異なる技法を凝らしたこ とで知られます。これは焼失した法隆寺金堂壁画(こんどうへきが)の模写に参加した時に培われたものです。臨場感あふれる川の流れは画面からあふれ出すほどの勢い。緑の濃淡 を巧みに使い分けた原生林は一本一本の樹が驚くほど立体的に描かれており、深い緑に苔むした岩は天然石のように美麗な輝きを放ちます。この表現は下絵の描線の周囲に何層も色を塗り重ねることにより、彫刻のような線の切れ味を生み、物理的な量感で奥行を作り出すという高度な技術の結晶。天才画家が若き日に会 得した伝統技の賜物なのです。
平山郁夫シルクロード美術館(山梨県)
■生命力にあふれたこの光景を目にした翌年、画伯は出世作「仏教伝来(ぶっきょうでんらい)」を発表します。つまり、再起のきっかけとなった奥入瀬がなかったら、その名を世界的なものとしたシルクロード作品も、フランスの芸術文化勲章やユネスコ金メダル表彰も存在しなかったかもしれないのです。そして、この運命的な名画は画伯の没後5年、初めて復刻されました。同年は平山郁夫美術館10周年にもあたり、奥様である平山美知子館長は発表の思いを「平和を祈り続けた夫の原点を今という時代にこそ、世に問いたかった」と語ります。
平山郁夫シルクロード美術館" width="760" height="435">
原画所蔵 平山郁夫シルクロード美術館
岩絵の具で手彩し、原画の風合いを再現
■大塚巧藝新社の最新技術によって、生前に画伯自ら再構成した構図に基づいて制作。仕上げには一作一作丹念に熟練絵師が岩絵具を手彩で施し、原画の持つ風合いが瑞々しく再現されています。見入っていると、「水は命の源。だから、人生は美しく輝いている」という巨匠の声が聞こえてくるようです。正当な手続きのもとに制作された証として、著作権者の承認印と限定番号入り奥付を額裏面に貼付。別売りにてお好きな場所でご鑑賞いただける『額置スタンド』をご用意。末長くお飾りいただき、画と向かい合いながら問いかけることで、世界の平山と心の会話をお楽しみください。
演出します!
争いなき世を祈り続けた世界の巨匠
青森の名勝「奥入瀬渓流」を描いた本作は、平山郁夫が描いた日本の風景の中でも屈指の名作である。画家は若い頃から、幾度となくこの地をスケッチに訪れ、なかでも1959(昭和34)年、さまざまな苦悩を抱えながら、学生の引率で赴いた八甲田山と奥入瀬川への写生旅行は、その画業のうえで大きな転機となるものであった。そのときの印象を画家は「苦しみ抜いて、ようやく歩き通した末に見た景色は五月のさわやかな風に包まれて、私に生きる喜びを心から教えてくれた」と回想している。
それから35年もの年月を経た1994年、平山は再びこの地を訪れ、奥入瀬渓流に取り組んだ。禅語に着想を得た標題をもつ本作について平山は、自身の画集の中で次のように語る。「流れていった水は二度と戻ってこない。今、目の前にある水は流れることをやめず、連続した動きでありながら、それは瞬間、瞬間の出来事として積み重ねられている。(…中略…)人生は、はかない。しかしそのはかなさの中でも瞬時、瞬時の生があり、美がある。だからこそ生命は美しいのだと思う。瞬時の美を永遠に刻む奥入瀬の残像はいまだ私の心に鮮やかに残っている」と。
公益財団法人シルクロード美術館 平山東子
文化勲章受章作家 元日本美術院理事長 平山郁夫画伯 略歴
昭和5年 広島県に生まれる。
昭和20年 原爆を目撃、被爆する。
昭和27年 東京美術学校卒業。前田青邨に師事。
昭和28年 作品『家路』で院展初入選。
昭和34年 第44回院展に『仏教伝来』 を出品。
昭和35年 第45回院展に『天山南路 夜』出品。この頃より仏教伝来、シルクロードのテーマを描く。
昭和36年 第46回院展『入涅槃幻想』で日本美術院賞受賞。東京国立近代美術館買上げ。
日本美術院特待推挙。
昭和53年 『画禪院青邨先生還浄図』で内閣総理大臣賞受賞。
昭和55年 奈良薬師寺玄奘三蔵院の壁画制作に取り組む。
昭和56年 日本美術院理事となる。
昭和58年 第1回東京芸術大学敦煌学術調査隊に参加。
昭和61年 NHK「大黄河展」取材のため中国旅行。
昭和63年 ユネスコ親善大使。文化財保護振興財団理事。
平成元年 日本楼蘭学術文化訪問団団長として楼蘭遺跡を訪問する。この時の感動が、後に『楼蘭遺跡を行く』などの優れた作品を生むことになる。東京芸術大学学長に就任。
平成2年 ボロブドゥール遺跡と海のシルクロード取材のためインドネシア訪問。
平成3年 フランス国立ギメ東洋美術館において、「平山郁夫シルクロード展」開催。
フランス政府より芸術文化勲章を受章。
平成4年 日中国交正常20周年会議出席。早稲田大学名誉博士となる。
平成5年 文化功労者。
平成6年 今回ご紹介の『流水間断無』(奥入瀬渓流)を発表する。
平成8年 日本美術院理事長に就任。
平成9年 世界文化遺産への貢献によって、ユネスコ金メダル表彰を受ける。
平成10年 文化勲章を受章。
平成11年 米国のスミソン賞を受賞。
平成12年 奈良・薬師寺に『大唐西域壁画』完成。
平成16年 平山郁夫シルクロード美術館が開館。
平成17年 「平成の洛中洛外 平山郁夫」展、開催。第90回再興院展に『楼蘭遺跡を行く』ニ部作を発表。
平成18年 平山郁夫シルクロード美術館に「大シルクロード」第三作『パルミラ遺跡を行く』を発表する。
平成21年 12月2日、79年の生涯に幕を閉じる。