細部に至るまで上質を追求したイタリア最高峰のアウターブランド

モンクレールやデュベティカ、タトラスに代表されるプレミアムダウンブランド。それらのひとつ上のクラスに突如として現れ、洒落者たちの視線を独占しているのが、イタリア・ヴェローナ発のラグジュアリーアウターブランド「MOORER（ムーレー）」です。その品質の素晴らしさから、日本に上陸してから僅か数年でその名を知られるようになりました。

手にした瞬間に心が躍る、圧倒的な存在感を放つ最高級スプリングアウター

ムーレーのアウターウェアの魅力は、なんと言っても“すべてが最高品質であること”です。デザイン自体はあくまでベーシックですが、ダウンの洗浄までをも自社で行うこだわりようで、細部に至るまで上質を追求したオール・メイド・イン・イタリーとなっています。中綿には最高級とされるシベリア産のホワイトグースダウン。表地にはロロピアーナに代表される最高級のイタリア製ファブリック、もしくは機能性に優れた日本製のテクニカル素材を採用しています。ボタンやファスナーなどのパーツは超有名メゾンとムーレーでしか使えない最上質の特注品です。仕立てや細部の作りについてもラグジュアリーアウターブランドと呼ぶに相応しいクオリティです。

ムーレー＝ダウンウェアというイメージがありますが、春夏コレクションも充実しています。ライトダウンやコート、ブルゾンなど、スタイリッシュなスプリングアウターが数多くラインナップされており、好評を博しているダウンウェア同様、最高品質を追求して徹底的に作り込まれています。そのクオリティの高さたるや他のスプリングアウターとひと目で違いが見分けられるほど。圧倒的な存在感とオーバーミドルに相応しい高級感が漂っています。スプリングアウターはファッションアイテムとしての要素が強いので、お洒落にこだわる方でしたらやはり心が躍る一流品を手にしたいと思うはず。そんな方にお勧めしたい最高級スプリングアウターです。

ミリタリーの名作をモダンに再解釈した大人顔モッズコート「MILLENIO」

ムーレーの中でも撥水性に優れたモデルがラインナップされているシリーズ「ACQUA（アクア）」。ご紹介するのは、防水透湿フィルムをラミネート加工した高密度コットンポリエステルを採用したスプリングコート「MILLENIO（ミレニオ）」になります。デビュー当初はSTP素材のみの展開でしたが、昨年より新素材TESが加わり選択肢が広がりました。3段階で防水性を示す傘マークは2つ。通常の撥水加工（傘マーク1つ）よりも撥水効果が高く、水を玉のように弾くのでレインコートとしてもお使い頂けます。

デザインは、ビートルズが愛用したことで知られる「M-51フィールドパーカー」です。“モッズコート”の愛称で親しまれている同コートは、1951年にアメリカ陸軍によって開発された野戦用フィールドパーカーのことです。朝鮮戦争でデビューし、その後ベトナム戦争へ向かう米兵の訓練着として使用された歴史があります。軍での役割を終えた後、当時ファッション界で大流行していたモッズスタイルと結びつき、やがてモッズコートと呼ばれるようになります。現在でもたいへん人気があり、性別を問わず多くの人たちから支持されている名作中の名作です。

そんな歴史を持つモッズコートをモダンに再解釈したのがMILLENIOです。ご覧のとおり、大きめのフードや比翼仕立てのフロント、フラップ付きの腰ポケットなど、モッズコートのオリジナルデザインを踏襲しつつも、エポーレットやフィッシュテールに代表されるミリタリー然としたディテールを削ぎ落とすことにより、モッズコート元来の男らしさを損なうことなく“モダンで洗練された佇まい”に仕上げています。天然素材でありながら化繊のような質感を楽しめる高機能ファブリックも素晴らしく、このコートをよりいっそう魅力的なものにしています。細身すぎないシルエットも見逃せないポイントです。身幅に絶妙なゆとりが設けられているのでピタっとせず、カジュアル使いはもちろんのこと、ジャケパンスタイルやスーツスタイルにも合わせやすいです。名作をモチーフにした普遍的なデザインゆえ、飽きることなく長く付き合っていけることも大きな魅力です。

男らしいイメージが先行しがちなモッズコート。一歩間違えると青島刑事っぽくなってしまいますが、ムーレーのMILLENIOならその心配はありません。デザインよし、素材よし、シルエットよし。三拍子も四拍子も揃った大人顔モッズコートの決定版ともいえる一着なので、声を大にしてお勧めします。今季もしも一着だけアウターを買うなら、私ならこのコートを選びます。本当にめちゃくちゃカッコイイですよ。

仕立て、縫製、細部のディテール、すべてが超一流です！

最高品質を自負するムーレーのアウターウェアだけあって仕立てや細部の作りも超一流です。美しさと機能性を両立した特注の副資材はもちろん、風雨の侵入を防ぐ比翼仕立てのフロント、着用時につぶれないように設計された高めのフード、バツグンの収納力を誇る深底の腰ポケット、シルエットの変化を楽しめるウエストドローコードやアジャスターカフ、裾内側のメッシュ通気口、脇下ベンチレーション、テーラードジャケットのような前方に湾曲する袖付け、丁寧な仕事ぶりがうかがえる本体内側のパイピング＆ロゴテープ補強など、細部に至るまで完璧な配慮が示されています。縫製についても私が知る限りでは世界最高峰の仕上がりになっています。

防水透湿フィルムをラミネート加工した高密度コットンポリエステル「TES」

ムーレーのアウターウェアに使用されている化学繊維は、日本の大手合繊メーカーが開発した最先端のハイテク素材になります。このコートに使用されている「TES」という名称の素材は、極細番手のコットンポリエステル糸を緻密に織り上げた後、防水透湿フィルムをラミネート加工した天然素材ベースの高機能ファブリックです。天然素材ならではの高級感ある風合いですが、まるでナイロンのようなシャカシャカした質感で、表面の毛羽立ちがなくクリーンな見え方をします。さらっと滑らかなシルクのような手触りからも、生地グレードの高さが伝わってきます。天然素材と化繊、両者のいいとこ取りをした、見た目にも機能性にもこだわった大人が大満足できる高機能ファブリックになるとお考えください。

この素材のスゴイところは、天然素材ならではの高級感溢れる見た目に反し、ゴアテックス同様の機能（よく似た機能）、つまり「水蒸気は通し、雨風は通さない」という特徴を持っていることです。もう少し詳しく説明すると、表地の裏面に合成樹脂メンブレン（防水透湿フィルム）をラミネート加工した多層構造になっています。雨や風はシャットアウトするのに本体内側の蒸気（蒸れ）は外部に放出されるので、常に内部が快適な環境に保たれます。水を玉のように弾くので悪天候でも安心して着用できますし、汚れてもサッと拭けばキレイになるので日常の手入れはほとんど必要ありません。